わたしのいちばんすきなひと。
なにこれ…
わたしは涙が出てきた。
卒業前、翔くんが20歳のわたしに向けて書いた手紙だった。
翔くん…翔くん…翔くん…
このときのわたしたちは
再会して付き合って別れてるなんて思ってもなかった。
「なー、片岡なんで来てないんだよー!」
1人の男子が大きな声で言う。
わたしはその声にビクッとして涙を拭く。
「なんか来れなくなったらしいぜー。
さっき成人式会場でちょっと会ったんだー。」