わたしのいちばんすきなひと。



「うん…」


「片岡と何話した…?」


明菜はなんとも言えない顔をしてこっちを見ている。


周りの声がやたらと大きく聞こえた。



「大した話してないよ、別れた理由聞いたけど…答えてくれなかった…」


「そっか…」


微妙な空気の中、店員さんがパスタを持って来た。


美味しそうな匂いが漂う。


「あのね明菜…わたし…
あの日から翔くんのことずっと考えてしまうの。どうして別れたんだろうって。どうして家まで送ってくれたのか、優しくしてくれたのか。
蒼くんがいるのに…考えてしまうの…」


明菜に話した。
わたしの今の気持ち。


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