わたしのいちばんすきなひと。



「なぁに…?」


「莉子、今蒼さんと幸せなのわかってる…
でもさっきの莉子の気持ち聞いたらやっぱり黙っていられなくて…もしまた悩ませたらごめん…」


そして明菜はびっくりするようなことを話しだした。


わたしはその話を聞いて驚きを隠せなかった。


それと同時に涙が溢れてきた。



明菜はあの日、タクシーで帰ると言ってきた大下くんが明菜を追いかけて来たらしい。


大下くんは明菜に翔くんのある話を話してきたと。


それはなぜわたしと別れたかという話。



わたしと別れる数ヶ月前、翔くんのお父さんが倒れた。

心筋梗塞だった。


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