わたしのいちばんすきなひと。
そのままお父さんは亡くなってしまった。
そのとき今の沙耶ちゃんは高校3年生で受験生だった。
お母さんはお父さんが亡くなったショックで体調を崩して
沙耶ちゃんのこともお母さんのことも支えなきゃいけない、長男としてしっかりしないといけないと翔くんはバイトを掛け持ちして頑張っていたらしい。
わたしに話さなかったのは心配させたくなかったから。1人で誰にも話さず家族を支えてバイトもして…大学にも行って…
わたしのこと、幸せにしたかったけど自分のことでいっぱいいっぱいだったらしい。
会えなくて寂しい思いをさせるくらいなら別れたほうがわたしが幸せになれるんじゃないかと思ったんだって…
沙耶ちゃんも受験が上手くいって最近はお母さんも体調が良くなってきた。
そんなとき、大下くんに偶然再会してわたしのことを話したらしい。