わたしのいちばんすきなひと。
18時半ごろに仕事が終わり帰宅する。
いつもの時間のバスに乗り、いつもの道を歩いて帰る。
これがわたしの日常。
隣に蒼くんがいて、一緒に笑って過ごす、これがわたしの日常なんだ。
蒼くんを傷つけたくない。
わたしを幸せにしてくれている蒼くんを絶対に傷つけたくないの。
『莉子!』
わたしを呼ぶ声がして足が止まる。
その声は翔くんの気がして…
振り返るけど気のせいで…
立ち止まった場所はあの日、散歩をしていた時に翔くんに偶然会った場所だった。