わたしのいちばんすきなひと。




「翔くん…」




「好きだよ、莉子…
ずっとずっと好きだった。」



涙が止まらなかった。


わたしの涙を翔くんが優しく拭う。


ずっとずっとこの優しさを求めてた。




「泣くなって。俺のために泣くな…
今日来てくれてありがとうな。
それだけ言いたくて。
幸せになれよ、今の人と。」



俺が幸せにするとは言わなかった。


蒼くんと幸せになれよって…


好きなわたしの幸せを願ってくれている翔くん。




もし蒼くんがいなかったら


俺が幸せにするって言ってくれた…?



< 402 / 431 >

この作品をシェア

pagetop