わたしのいちばんすきなひと。
これからも永遠に
—————3年後
「あー!やべ!遅刻する!!莉子なんで起こしてくれなかったんだよ!」
翔くんは慌ただしくスーツを着てネクタイを締める。
「アラーム鳴らなかったの〜!!ごめん〜!」
リビングをバタバタと走り回るわたしと翔くん。
今朝、昨日の夜セットしたはずのケータイのアラームがセットできてなかったらしく鳴らなかった。
「じゃあ行ってくるから!」
翔くんが玄関の扉を開ける。
外の光が部屋に射し込む。
「いってらっしゃい!」
「あ!忘れ物した!」
翔くんは一度閉めかけたドアを開けてわたしに軽いキスをした。
そしていってくるからと言って家を出た。