わたしのいちばんすきなひと。


「ねぇねぇ明菜、ちょっと聞いてほしいことあるの…」

ある日のお昼休み、お絵かきをして遊んでいた明菜に思い切って話してみることにした。


「どうしたの?莉子なんか深刻そうな顔して」

お絵かきの手を止め、明菜はわたしの顔をじっと見た。


「あのね、最近わたしおかしいの。
うまく目合わせられなくなって、話せなくなって見てたらドキドキするの。
なのに目合わせたい、話したいって気持ちがごちゃごちゃしちゃってて…」


「…もしかして片岡?」


名前も言ってないのに
誰のことかすぐわかった明菜。


「え、どうして…」


「わかるよー!莉子とわたし何年友達だと思ってるの!」


明菜はお絵かきしていた紙に小さくハートマークを書いた。

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