アダムとイブ ~聖なる血~
「……ありがとう!」
すごく嬉しいけれど、自分で言うのもきが引ける気がしていたが、この際お礼をゆってみることにした。
レベッカはえくぼをちらつかせてしまいにウィンクをして自席へと去っていった。
◯◯◯
「……ですが先生。このタンクにはもう水は入りません」
高校二年 秋。
もうわたしがしていた予習の問題が学校で出されてしまった。
いつもなら一ヶ月後なのに──。
最近さぼってしまったのが原因ね………。(ダニエルと友達の遊びであい、それからは毎日のようにどこかへ出掛けたり、ときたまカフェでわたしよりも難関高校に入学したダニエルに数学の難問を教えてもらう。)
「ジャスミンさん、そのリットルも計算しましたか?」
クラスで一番のうっかり者のジャスミンは、〟うっかりミス〝で、
問題を間違えている。
「なぁ、ミハエラさん」
「……っ」
いきなり後ろから名前を呼ばれてビックリする。
後ろの席のマイクは、
わたしにわからない問題を押し付けてくる(個人的に)問題児くんだ。
「今日、ダンスパーティーいける?」
「えっ…。今日は勉強しないと駄目なの。あなたに非はないから、ごめんなさい。」
「けっ。誰のお陰でお前に合う友達ができたと思ってるんだか。」