アダムとイブ ~聖なる血~
「……ミハエラ、怪我は?」
ダニエルの腕の中で守られていたからわたしは無事だ。なにもない。
「全然大丈夫よ…それより、ダニエル右肩にガラスの破片が刺さっているわよ…!!」
ダニエルの右肩にすっぽりうまる血まみれのガラスの破片。
「こんなの…どうってことねぇよ。」
なんて言っているが
実際はものすごく痛いに違いない。
「ダニエル……ありがとう。
救急車を呼ぶわね。」
と、テーブルから出て
立ち上がるとみた光景に絶句した。
私たち以外全員が地べたに這いつくばり、たくさんのガラスの破片がそれぞれの身体にささっている。
きっと、死んでいる……。