私魔法使いらしいので異世界救ってきます
「ちゃんと風呂に入ってからにしろ!服も汚れてるんだからベッドが汚れるだろ!」



「紫苑は良いママになるよ」



「誰がママだ!」



さっきから気づいてないのかな?



「紫苑、ようやく素が出てきたね?」



「……チッ」



舌打ちって……そんな嫌そうな顔しなくてもいいのに……



「お前は掴みにくい。話の主導権を握りにくいし、本当面倒臭いやつだ」



「あは、褒め言葉?」



「んなわけあるか」



「じゃあ褒めてよ」



「さーて、作戦会議開くかー」



わざとらくしく話を変えられたが、作戦会議も大事なので、渋々乗ってあげた。



「とりあえずギルドランクの事だけど、そこまで高いランクじゃない方が良いよね」



1番多いのがCで、それより上になると指名依頼が増えてくるそうだ。


指名依頼の方が報酬は多いが、世界を平和にしないといけないのに、依頼ばかり受けてる暇はない。


でも何かあった時高ランクの方が良いのも事実。



「だからBランク辺りに留めたいと思う」



「Bランクがどのくらいの強さか分かんのかよ」



「んー、まぁ最悪それより低かったら、何回も試験を受け直せばいいじゃん?」



かなり手を抜けばBより上にはならないだろうし。


それにまだ魔法歴1週間の私達が本気を出したってSには絶対届かないだろうし。


そう私達は思ってたんだ。



「え……」



「これ、やばくない?」



試験の内容が魔法だけで小級の魔物にどれだけダメージを与えられるか、だなんて思ってもいなかった。
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