私魔法使いらしいので異世界救ってきます
「誰か紙とペン」



シェリーがくれた紙に、ザックがくれたペンを使ってある事を書く。


たった1行。


だけどそのたった1行がこの3人の人生を握っているんだ。


紙に私の魔力を流して、頭から出ている血を紙に垂らす。



「愛凛様、それってもしかして……」



「それ相応の罰を与えないとね」



さすが四天王。


すぐに気付いたようだ。


私は未だ気絶している3人を無理矢理起こす。



「おはよー」



「った……」



「てめぇ!!」



「黙って」



「……!?」



3人は急に喋れなくなったことに驚き、私を睨んだ。


私は微笑んで、さっきの紙を見せた。



「“西澤 愛凛が許可するまでその者に服従することを誓う”」



紫苑に、国王に署名させた書類の作り方を予め教えて貰っていたのが役に立った。


本当は血より本人の署名の方が拘束力は強いんだけどね。


血は今回のように、本人の意思なく合意させることが出来るから。


でも署名はしてくれなさそうだし、仕方ない。


3人は呆然としている。



「人を殺した責任ちゃんと取ってもらうから。あなた達が改心したと私が認めるまで、解放させてあげないからね」



さーて、一体それはいつになるのかな。


あとは逃げない様に命令してから四天王に預けた。


これは紫苑にも報告しなければ、ということでお城に転移した。

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