私魔法使いらしいので異世界救ってきます
「紫苑、報告」



「帰ってきて早々何なんだよ……」



そう言いつつ、仕事の事となれば書類から目を離し、私のことを見てくれた。


それだけでドキッとしたけど切り替えて、さっきあったことを説明する。


紫苑は少し驚いてはいたが、私の思っていた反応より遥かに薄い。



「実はどうでもよかった?」



「どうでもいいっていうか、その3人が元奴隷で、雇い主が誰かに殺されたっていうのは知ってた。有名な話だからな」



そういえば紫苑は前現奴隷や元奴隷の人達に聞き込みに行っていたことを思い出す。


自分達と同じ奴隷からSランクが出たんだからそりゃ有名にもなるわ。



「それで今までの経緯は良いとして、これからどうするんだ?」



「大丈夫、ちゃんと私に考えがあるから」



「ん、それならいい」



そう言って紫苑は椅子から立ち上がり、近づいてきた。

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