私魔法使いらしいので異世界救ってきます
平和な世界
「愛凛様!!今日は講習の日ですよ!!」



「愛凛様!!今日締切の書類がまだ終わっていません!!」



「愛凛ー、俺達どうすればいい?」



魔王になってから早10年。


全てが順調……という訳では無いけど、割と順調です。


四天王やメイドさんや執事さん達はすっかり馴染んで、今やみんな家族みたいなものだ。


Sランク3人組もあれから奴隷解放のために協力して貰っているうちに、すっかり仲良くなった。


前に一度、もうそろそろ解放しても良いかな、と呟いたところ拒否されたので未だ私に服従中。


魔族と人間の仲もかなり改善されている。


大陸同士を繋ぐ橋を新しくしたら、その付近の魔族と人間を中心に共存し始めた。


今までの橋がボロすぎて、仲良くしたくても出来なかった、というのもあったのかもしれない。


そして奴隷達は今はほとんどいない。


一応奴隷禁止の決まりも作っているのだが、やはりこっそり奴隷にしている人はいるようで、今はその人達を見つけるのを重点的に活動している。


それと、魔族みんなが私を認めてくれるようになり、今じゃ誰も戦いを挑みにこないので、じゃあ私から挑もうということで、週2回、講習を始めた。


作戦の立て方から実戦まで、幅広く行っている。


やはり力が全て、という根本的な考え方は変わりないので、なら本格的に実力アップさせようということだ。


人間もOKなので、なかなか人気である。


そして、紫苑とは付き合い始めてから2年で結婚した。


結婚する時に、今までの報告と挨拶を兼ねて、元の世界へ戻った。


お母さん達は号泣して、結婚は勿論認めてくれたし、たくさん感謝された。


今は、私の両親と紫苑の両親が月1ペースで遊びに来ている。


でも、私達はというとお互い両大陸のトップだと言うことでなかなか一緒にいられない。


出来るだけご飯は一緒に食べて、一緒に寝る、というのを心がけているが、予定外の出来事なんて日常茶飯事なのであまり守れてない。

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