私魔法使いらしいので異世界救ってきます
この後私達はお互いに自己紹介をした。


男の子は芦崎 紫苑(あしざき しおん)という名前で近くの高校に通う高校2年生、つまり私の同級生らしい。


人懐っこい笑顔で、聞いたところ勉強も運動も出来るので大層モテているそう。


勉強や運動が出来なくてもこのかなり整った、どっちかと言うと可愛い顔と人懐っこい性格なら今ほどじゃなくてもかなりモテてただろうね。


一緒に世界を救う人がこの人でよかった。


無口な人が相手だと気まずいもんね。



「これからよろしくね?紫苑君」



「うん、よろしく。俺のことは紫苑でいいよ」



「私のことも愛凛でいいよ、紫苑」



「分かった、愛凛」



「今の若い子は仲良くなるのが早いわねぇ」



お母さん、そのセリフすごいおばさんっぽい。


そんなことを娘に思われているとは露知らずお父さんとお母さんは話を進める。



「もうこのままあっちに送るのか?」



「さすがに魔法は使えるようにした方がいいわ」



「じゃあ1週間後でいいか」



「ってことだからよろしくね、美和、雄二」



「はーい」



「はいよ」



子供達の意志とは関係なく淡々と話は進み、いつの間にか帰宅。



「私これからどうなるの……?」



魔法というファンタジーな事に胸を踊らせ、それとは反対にこれからの不安を胸に抱え、明日の事を考えた。


私生きて異世界行けるかなぁ……

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