私魔法使いらしいので異世界救ってきます
昨日の不安は的中。


翌日から学校を辞め、ひたすら紫苑と魔法の特訓が始まった。



「しっかりイメージしなさい!!」



「ここは戦場だ。一瞬でも気を抜けば死ぬと思え!!」



いつもはふわふわしたお母さんと雄二さんが怖い。


1週間で出来るところまでやらないといけないため、自然とスパルタになる。


1日中怒鳴られながら魔法を使い、もう体も心もボロボロ。


初日で心が折れそうだ。



「普通こういう時って自然と出来るようになるものじゃないの……?」



「所詮それは漫画や小説の世界だったんだよ……」



「状況はびっくりするほど似てるんだけどね……」



これほどまでに漫画や小説のような展開なのに魔法様はそれに抗ってくる。


定番通りにはいかないってわけか……



「俄然やる気が出てきた!!」



「え」



と、意気込んで言ったもののこの1週間よく耐えきったな、と自分を褒め称えたいくらいギリギリな状況だった。


何度逃げ出そうと思ったか分からないし、何度習得した魔法をお母さん達に使おうと思ったか分からない。


だけどお母さん達にそんなのが通用するわけもなく朝から晩まで特訓を続けた。


それほど訓練した甲斐があり、訓練が終わる頃には1人で魔物と呼ばれる生き物の中でも中級のものなら倒せるようになった。


ちなみに普段の特訓は家を改造して行っていたが、魔物と戦う時だけ異世界に行っていた。


私達が行ったところは森だから街の治安とか良く分からなかったけどね。

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