思いつき “ 超 ” 短編集
「ちょっと...」
何してんの なんて非難の言葉は聞きたくない。
僕はもう1度キスをした。
「...んっ...はぁ」
今度は少し、激しめのヤツ。
彼女の唇は柔らかかった。...なんてキモイな自分。
「ひどいのはそっちでしょ、こんなん」
彼女は少し荒くなった息を整えながら言う。
やはり怒っていた。
でも、構わない、知らない、もう、やめた。
「好きな女がキューピット役してるってしんどすぎない?」
「好きな人に誕生日覚えてもらってる理由が、その人の友達の好きな人だからってのもつらすぎない?」
「好きな人に、別の子とくっつけられそうになるのって、悲しくない?」
「好きな人に好きって言ってもらえないの、つらいな。」
僕の言葉はとまることはなかった。
言ってしまった。とうとう言ってしまった。