離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
「あ、さっき麻友ちゃんと何か話したのか?」

「え?…あ、ちょっとだけね」


写真撮影のあとの移動する時、龍成のお母さんに話しかけられたのを気づいてたのか。


「嫌みったらしいことでも言われたか?」

「なにそれ。言われないよ」

「じゃあなんだよ」


執拗に訊ねてくる龍成。

これはあれかな、龍成なりに心配でもしてくれてるのかな。


「今までたくさん嫌な思いをしてきたでしょうけど、わたし達はあなた達の味方ですって」

「…はあ?なんだそりゃ。素直に謝れっての」

「あと、何かと至らない息子だけどよろしくねって」

「…あ、そうですか」

「前と違って優しく笑ってくれたよ。許してくれたのかな」


前までは怖い上に冷たい印象だったけど、今日は全然雰囲気が変わってた。

嫁として迎えてくれてるのかな。そうだったらいいな。
< 146 / 436 >

この作品をシェア

pagetop