離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
こんなんだけど、心の底ではちゃんとかっこいいって思ってるんだよ。

これ以上調子に乗られると困るから言わないけどね。


「…ね、式の時の、嬉しかった」

「は?なんだよ式の時って」


…う、ここまで言っといてなんだけど、言いづらい。


幸せを感じられたから伝えたかったのに。ていうか聞くなよ。わかれよそれくらい。


「…わかんないならいい」

「俺の最上級の謝罪の言葉」

「え?」

「お前が謝ったらキスしていいって言ったんだろ」

「……あ」


そういえばそうだったっけ。

…あれが謝罪の言葉だなんて。なんだか龍成が可愛く思えてしまう。


「惚れ直した?」


また、自信たっぷりのキメ顔を作る龍成。

ていうか「なんだよ」って聞かなくてもわかってたんじゃん。

まったくもう。
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