離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
ど、どうしたんだろ……。


「おはようございます。すみません、体温計お願いします」


それだけ伝えると、龍成は受話器を置いた。

体温計?を、フロントに頼んだの?龍成、具合いでも悪いの?もしかして、だから「参った」って言ったの?

龍成の体調が悪いなら、新婚旅行どころじゃない。


「体調、良くないの?大丈夫?」


わたしも頭がぼーっとする中、起き上がる。

確かに龍成を見るとだるそう。大丈夫かな…。


「それはこっちの台詞だよ」

「え?」

「…お前、気づいてないのか?」


なんのことかわからずにいると、龍成がわたしのおでこに手を当てる。少し考え込んだ後、次は首筋に触れた。


「な、なにするの。くすぐった…」

「結構な熱だけど。マジで気づいてないのか?」
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