離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
「へ?ね、熱……って、わたしが?!」

「…信じらんねぇ。体、痛かったりだるかったり、寒かったりしねぇのかよ」


──言われてみれば寒いような。だるいし、関節が痛いかも…。


「わたし、熱、あるの?」

「なんで自分でわかんねぇんだよ。どんだけ鈍いんだよ。顔赤ーぞ」

「熱だなんて何年も出してないから」

「にしたって鈍すぎだ。もしかして昨日も具合い悪かったのか?」


心配そうな顔。悪いなと思いつつも嬉しく感じてしまう。


「昨日は全然!疲れてただけだよ。前の日寝れなかったから」

「じゃあ熱も疲れからだろうな。そんなに長引くもんじゃないとは思うけど、安静にしてろ」

「うん……。って、旅行は?!」

「あほか。旅行なんて行ってられるか。俺がキャンセルの連絡しとくから」

「そ、そんな、わたしなら大丈夫だよ」


わたしのせいで行けないなんて……。嫌だよ、新婚旅行なのに…。
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