離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
「こんなにお願いしてもだめなの?」

「……」


今度は泣きそうになってやがる。

一瞬にして変わる表情。男は弱いんだよな。これが計算なら恐ろしい女だ。


「龍成」

「わかったよ!その代わり、きっちり奉仕してもらうからな!」

「は?奉仕って?」

「新婚初夜を棒に振ったんだからな。お前が元気になったらマジで寝かさねぇ」

「──!」


ぶっ、気づいてから赤面するの、早すぎだろ。


「じゃ、行こっか、華乃ちゃん」

「…あ……わたし……一生治らないかも」

「顔、引きつってますが」

「また熱が上がってきたかも~……」

「華乃ちゃん?」

「……スケベ」


──は?スケベ?
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