離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
「や、濡れてるから脱がせにくいなと思って」

「脱がさなくていいから!」

「あ、自分で脱ぐ?」

「だから…っ」

「観念しろ。俺から逃げられるわけねぇんだから」

「──っ」


顔を掴まれ、頬を舐められる。


もう、どこぞの野獣ですか、あなた。


──本当に、逃げられるわけなんてない。


心の奥底では、始めからわかってた。


流れるようにキスを交わしながら、羽織っていたボレロを脱がされる。


ワンピースのストラップが肩から下ろされ、そのまま引き下げられていく。


全て脱がされる頃にはお湯はいっぱいになり、素晴らしいほどの泡風呂が完成していた。


「……やっぱり泡が邪魔だな」


キュッとシャワーを止めて、わたしと浴槽を見ながら龍成はふくれる。
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