離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
「何言ってんの。泡がなきゃ即行で出るよ」

「おいで華乃ちゃん」


龍成と距離をとっていたわたし。


向かい合っているのも恥ずかしくて、龍成から視線を外していた矢先、またもおかしなことを言うこの男。


「無理」

「それは無理」

「無理なものは無理」

「おら、早く来い」

「いーやー!」

「……聞き分けのない悪い子にはお仕置きだな」


なにそのふざけた真顔。イラッとくるんだけど。


変な真顔でわたしに近づく龍成。

この馬鹿たれが!!


「やだ!こないで!!」


大声を出して、わたしは追い払うように、手でバシャバシャと龍成にお湯と泡をかけた。


「ぶっ!このくそがき」

「やーっ!!」
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