離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
騒ぎながら席を立ち店を出ようとするも、ひかりは少々千鳥足。たまに支えながら次の店に向かう。


「俺、席空いてるか聞いてくるから待ってて」

「お願ーい」 

「う゛。」

「え゛?!」


新くんがお店の中に入っていった瞬間、ひかりが口を手で抑えた。


「──!!!」

「うぎゃー!ひかりーっ!!」


……リバース……。


「ご……ごめん華乃……」

「大丈夫?」

「だ、大丈夫……」


うわ、顔や手、服にまでついちゃってる……。とりあえず拭かなきゃ。このお店に入れなかったらまずいな。


「新くんすぐ来るはずだから、わたし裏のコンビニでウエットティッシュ買ってくるね!」

「わかった……」


お店の裏にちょうどコンビニがあった為、人通りのない路地裏を急いだ。
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