離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
「や、話噛み合ってないんだけど。質問に答えてくれる?」

「だからキャバクラには行かねぇし五十嵐にも会わねぇんだからもういいだろ!俺よりお前こそどうなんだよ!まさかとは思うが俺がいない間にあいつとここで会ってたりしねぇよな?」


さっきの華乃と同じことをしている。無理矢理話を変えて、責任転嫁じゃねぇけど似たようなもんだな。


だってどうやってこの場を収めたらいいか俺にはわかんねぇよ。華乃に対して裏切るようなことなんて、一切していないんだから。


「は?あいつって……」


華乃の表情が険しくなる。なんだよその反応は。


「俺がお前に触れようとするだけで異常に拒絶してたのは、本当はあいつとできてたからだったり」

「なんなのさっきから!事情も知らないくせにふざけたこと言わないでよ!」


マジでキレてやがる。俺の発言も馬鹿らしいが、ここまで本気でキレるなんて……


「どんな事情だよ」

「わたし痴漢に遭ったんだよ!だから龍成に電話したのに出ないから偶然会った新くんが送ってくれたの!!本当はひかりが送ってくれるはずだったのにタクシーで寝ちゃったから!変に疑わないで!そっちこそ勝手に想像しておかしいこと言うのやめてよ!」


………は?


「……痴漢って?」
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