離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
そういえばこの匂いって、ご飯が炊ける匂い……。


なんでこんなに気持ち悪いの……。


「どうした?なんかまだ顔色悪いな」

「ごめん、気持ち悪い…。わたし座ってるね」


なんなのこの気持ち悪さ。初めての感覚だ……。


よたよたとソファーに座り、胸をさする。匂いが気になり鼻と口を手で覆うも、辛さはあまり変わらない。


そんなわたしを、やっぱり龍成は気にかけてくれる。


「大丈夫か?熱は?」


わたしの前に屈み心配そうに見上げ、おでこに手を当てる。


「大丈夫……。なんか、ご飯の匂いがきつくて」

「熱はそんなになさそうだな。それじゃ朝飯は無理か」

「……無理かも。ごめん」

「や、今日休みで良かったな。病院連れてくから」

「そこまではいいよ」

「こら、ガキ。旦那の言うことは黙って聞け。あと具合い悪いとこはないのか?」

「あと……だるいくらいかな。それに吐き気……」
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