離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
「お前、今でも会ってたりするのか?」

「誰とよ」

「こいつと」


華乃に向けて、未だ鳴り止まない携帯の画面を見せる。


俺が仕事で忙しいのをいいことにあいつとなんかあったら、いくら大人の俺でも黙ってられねぇ。

しかししつこい男だな。


「あ、崇憲~?会ってはいないかな?」

「連絡は?」

「ん~と、たまにくるかな?三日置きくらいに」


随分頻繁じゃないですか。


「それで?」

「なに?それでって。あー!りゅーせーやきもち妬いてるー!」


俺を人差し指で指差しながら、とてつもなく楽しそうに華乃が言う。

とんでもないガキだ。


「俺が妬くわけねぇだろ」

「そうなの?悲しい…。わたし悲しいよ」

「は?」


突然俯き、わざとらしいほど悲しげな表情をする華乃。


「わたしは妬いてばっかり。りゅーせーが仕事って言いながら女の子と遊んでたらどうしよーとか、女の子といっぱい経験があるから色々慣れてるんだとか、気になりだしたらキリがないの。でも妬いてんのはわたしだけか。悲しいな…」
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