離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
龍成はほんっとに忙しいみたいで、こうやって結婚に向けての用がない限り時間を作ってもらえないらしい。

一日休みがもらえてもそれが急すぎて、わたしの休みとはほとんど合わない。


だから今までちゃんとしたデートすらできてない。

もちろん結婚するまではお互い実家暮らしだから、結婚したらまた一緒に住めるんだけど、それでもきっと二人の時間はあまりないんだろうな。


……なんて不満ばっかりで、わたし何様なんだろう。


わたしにプロポーズしてくれる人なんて、生涯龍成しかいないよ。

それ以前に好きな人と両想いになれるなんて初めてだし、両想いになれるなんて思いもしなかったから、幸せでいっぱいなはずなのにな。


実際ここまできて結婚しないってわけにはいかないし、する気ではいるの。


ただ、龍成にわたしのわがままに付き合ってほしいだけ。

確認したいの。どうしても不安な気持ちが消えないから。


仕事で忙しい上にこんなわがままを言って無駄に疲れさせて悪いと思う。

でも龍成が本当にわたしを想ってくれてるなら、どんなことも頑張れるんだよ。


勝手なわたしの気持ちに、龍成は気づいてくれるかな……。
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