離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
「まさかとは思うが、俺がいない間あいつと会ってたり」

「しません。」

「あ、そうですか」

「そんなことより今までどうしてたの?!連絡も取れないしずっと心配して…」

「そんなことよりじゃねぇよ!!」

「──っ」


車が急ブレーキで止まり、龍成が声を荒げた。

普段の冗談ではない空気。わたしに対するこんな龍成が初めてで、体が強ばる。


「──お前、何されたかわかってんの?」


いつになく真剣な顔。低い声。

強い眼差しに胸が熱くなる。


「なにって…。あ、あれは未遂だよ。してない…」

「そこじゃねぇよ」

「え?じゃ、なに…」

「俺からすればあいつと二人きりでいることにすら憤りを感じる」

「……」
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