離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
「あいつとキスしたかしてないか、そこも確かに重要だけど、それ以前に俺以外の男と二人きりになるなよ!」


──そ、そんな!わたしだって好きで二人きりになったんじゃないっての!不可抗力じゃ!

どうしてわたしが怒られなきゃいけないのっ!


…それにしても。


「…なんで?」

「は?」

「なんでそこまで怒るの?」


いくらなんでも怒鳴ることないじゃないの。


「なんでもなにもねぇだろ!こんなんどこからどう見ても妬いてんじゃねぇか!みっともねぇと思いながらも抑えることなんてできやしねぇ!くそ、自分にイラつく!」

「な、なにそれ」


大丈夫かこいつ。本気で自分にイラついてるよ。


……そんなに妬いてくれたんだ。


胸が震える。


「俺、こんなに自分がだせぇ男だと思わなかった。それも一ヶ月半も費やしたのに」
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