離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】

今度はうなだれる龍成。

なぜだか笑いそうになってしまう。


「ださくなんてないじゃん」

「心ない励ましなんていらねぇよ」


ぷ。次はやさぐれてる。面白い。


「心あるから言ってるんでしょ」

「…華乃。今度お前が男と何かあったら、俺は相手の男を殺すかもしれない」

「…え」

「お前のことになると理性が効かなくなる。あいつにも一瞬、殺意が沸いた」

「…龍成…」


怖いと思う反面、それだけわたしのことを考えてくれているんだと思うと嬉しかった。

やきもちをやかれて喜ぶなんて、わたしってやっぱり都合のいい女向きなんだろうな…。


「お前の過去に嫉妬するのはどうにか我慢できそうだけど、これからの男関係はどうやっても許すことはできない」

「…うん」


龍成がこれほど妬くなんて、めちゃくちゃ意外だよ。


「つーかお前、本っ当に馬鹿だよな」

「んがっ」


突然龍成に両頬を摘まれる。