離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】
携帯の着信音が聞こえ、スーツのポケットから取り出す。


「はい」

『龍成?どう?打ち合わせは進んでる?』

「ん?まぁ、それなりに」

『終わり次第会社に戻ってね。お父様と取引先に伺うわよ』

「どんだけスパルタなんだよ。マジで倒れるまで仕事詰め込む気か」

『ちゃんと社内に医療室があるから、倒れたら点滴をすれば大丈夫よ』

「そういう問題じゃねぇだろ」

『一応栄養剤も用意しておいた方がいいかしら』

「だからそういう問題じゃないって」

『早くなさいね』

「おい、麻友ちゃ…、……。」


……女ってのは勝手な生き物だ。
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