『kiss me...。』

暗い・・・。
時々車が通ってライトで
少し明るくなるくらいの道だった。


「ちょっと怖いかも・・・」


きっとあたしなんか
襲われる事はないだろうけど
ちょっと怖い・・・
なんとなく家がある方向へ
歩いてみた・・・。
ケイタイで時間を確認すると
もう8時だった・・・。


「ヤバッ・・・」


すると
後ろから声をかけられた・・・。


「おい。」


あたしは振り向かず
そのまま歩いた・・・。


「おいってば!」


「きゃッ・・・」


肩をつかまれ
声を出してしまった。
しかしそこにいたのは
見られた顔の男・・・


「直人・・・?」


「なんでお前がここにいるんだよっ。」


「え?」


いきなり
直人が目の前に現れて
あたしは少し混乱した・・・。


「だから、なんでお前がここにいるんだよっ・・・お前体調が悪くて
 早退したんじゃなかったのかよ?」


「え、あ、うん・・・」


「もしかして仮病!?」


「違うよッ!!つーかなんで直人がいるの?」


「だって俺の家この近くだし。」


「ウソ!!」


「マジ。」


あたしは本当に
ホッとした。
やっとこれで家に帰れる・・・。















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