『kiss me...。』


「お前、誰?」


すごく低い声・・・。
完璧に怒っている・・・。


「あの、コレはね!!」


「お前は黙ってろ。」


あたしは
中に入ろうとすると
幹斗が止めた・・・。
そして直人に一歩近づく。
直人よりも大きい幹斗は
迫力満点・・・
しかもキャップ帽を深く被ってる
せいか目つきも悪い・・・。
おかげで直人もかなり
ビビッてる・・・。


「優は俺の女だ。手出すんじゃねぇ・・・」


そう言うと
あたしの腕をひっぱて
車に連れ込んだ・・・。


「直人!ごめん!」


車に乗る前に
そう直人に言った。
直人は軽く手をあげていた。

車に乗ると
しばらく無言だった・・・。
幹斗の横顔が怖い・・・。
こんな幹斗はじめて見た。


「あの・・・ごめんね?これには
 ちゃんとした訳があって・・・」


「黙れ。」


「ごめんなさい・・・・・・・」



ヤバイ・・・。
かなり怒ってる・・・。
車はどこに向かってるのか
分からなかった・・・。
きっと昼間なら
ここがどこなのか分かると思うけど
夜だから全然分からない・・・。
相変わらず幹斗は
ただ真っ直ぐを見て
黙っていた。


マジでヤバイっす・・・。




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