『kiss me...。』


優がスキなんだよ。


この言葉を聞いた時
自分の中で
音をたててプライドが
崩れていった・・・。


「俺は、優に出会ったことは
 運命なんかじゃないって思ってる。」


「じゃぁ何・・・?」


震える声に
力を入れてきく・・・。


「俺は、奇跡だと思ってる。」


「・・・。」


幹斗は続けた。


「運命って漢字は運ぶ命だよな?
 
 俺と優の出会いは
 生まれた時から決まってたんなら、
 俺は元カノとは
 付き合ってない。
 
 誰が苦しい恋愛を好んでやるんだよ?
 誰も好まねぇし・・・。


 俺は俺を受け入れてくれた
 お前を弱いなんて
 思った事はないし
 
 荷物なんて思った事はない。

 むしろ、
  
 お前に幸せをもらってる。

 俺にはお前が必要なんだよ。」


幹斗の話を黙って聞いた。



「俺は優を手放せない。」


あたしはやっぱり
弱い・・・。
こんなにも簡単に
幹斗にまるめこまれてしまった・・・。



「優・・・?」


今度は優しい声で
あたしの名前を呼ぶと・・・


「愛してる・・・」


そう言った。

いっきに涙が溢れてきて
思わずあたしは


「変の事言ってごめん・・・。」


そう言った・・・。

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