『kiss me...。』




「え?」


もう
幼い頃の
思い出なんて
なにもなかったはずなのに

今、あたしが
目の前で見たお母さんと
その男の人のやりとり・・・

どこかで
見た気がした。

懐かしいような
気がした・・・。


すると
男の人が
苦笑いしいながら呟いた。





「もう、忘れちゃったかな?」




お母さんは
優しく笑うと
あたしの近くに来て
男の人を紹介した。



「可原祐二さん・・・。」



「可原・・・?」



あたしが幼い時、
苗字は可原だった・・・



「え・・・?」



「優のお父さんよ。」



お母さんはそう言うと
照れくさそうに話始めた。




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