10年愛してくれた君へ
「どうして別れちゃったの?春兄がフられたって言うのは前に聞いたけど」
「藍は知らなくていい話だよ。これは俺の問題だから」
…また、はぐらかされた。
そうやって一人で抱え込まないで?
私だって、春兄の力になりたい。微力かもしれないけれど、春兄の為に出来ることがあるのなら。
「もしかしてまた子供扱い?私だってね、相談とか乗れるんだから。春兄が何か大変なことに巻き込まれないか不安だから、その元カノのミナミさんとのこと、私も知っておきたい」
「知らなくていいこともある」
「どうして?私は春兄に色んなこと話して来たよ?だから春兄も…「もうやめてくれ!」」
私の声を遮り、春兄が怒鳴った。
シーンと静まり返る車内。
春兄が私に怒鳴った。今までこんなこと、一度もなかった。昔、どんないたずらをしても笑って許してくれていた春兄。
「は、春…兄?」
絞り出すように声を出した。
いつもみたいに、優しい笑顔を浮かべてくれる。そう思っていたのに…
「…」
家に着くまで、春兄が言葉を発することはなかった。
私の家まで送り届けてくれた春兄。
車から出て、運転席の春兄に『ありがとう』と声をかけるも、返事をしてくれるどころか目も合わせてくれなかった。
…せっかくプレゼントを渡せたのに。
春兄を怒らせたままバイバイしちゃった。
「藍は知らなくていい話だよ。これは俺の問題だから」
…また、はぐらかされた。
そうやって一人で抱え込まないで?
私だって、春兄の力になりたい。微力かもしれないけれど、春兄の為に出来ることがあるのなら。
「もしかしてまた子供扱い?私だってね、相談とか乗れるんだから。春兄が何か大変なことに巻き込まれないか不安だから、その元カノのミナミさんとのこと、私も知っておきたい」
「知らなくていいこともある」
「どうして?私は春兄に色んなこと話して来たよ?だから春兄も…「もうやめてくれ!」」
私の声を遮り、春兄が怒鳴った。
シーンと静まり返る車内。
春兄が私に怒鳴った。今までこんなこと、一度もなかった。昔、どんないたずらをしても笑って許してくれていた春兄。
「は、春…兄?」
絞り出すように声を出した。
いつもみたいに、優しい笑顔を浮かべてくれる。そう思っていたのに…
「…」
家に着くまで、春兄が言葉を発することはなかった。
私の家まで送り届けてくれた春兄。
車から出て、運転席の春兄に『ありがとう』と声をかけるも、返事をしてくれるどころか目も合わせてくれなかった。
…せっかくプレゼントを渡せたのに。
春兄を怒らせたままバイバイしちゃった。