10年愛してくれた君へ
その後すぐに別の話を振られ、その言葉の意味を深く考えることもなく会話が続いた。
充希もやって来て、しばらく3人で喋っていた。
時間になり、全員集まったところで目的地行きのバスへと乗り込む。
私は充希と隣の席だ。
その後ろに河西くんと…
「あ、俺工藤!河西と同じサッカー部だからよろしく!」
同じクラスだけど喋ったことがなかった、工藤くん。
少し長めの茶色い髪、片耳に小さなピアス。
どちらかというとチャラい部類に入るのだろう。
「河西、この子だろ?」
「おいやめろよっ」
後ろで二人がコソコソやっているが、あまり気にしないことにした。
「藍、春人さんに送ってもらったんでしょ?」
「うん!今まで通り普通に喋れたよ」
「でしょうね〜。あんたが春人さんと距離置くなんて無理なことだったのよ」
「うん…急いで大人になろうとしたのが間違いだったのかも」
今はこのままで、いいよね。
少しずつ、追いついていければ。
バス内でレクなどが始まり、わいわいしながら目的地に到着した。
途中で休憩を挟んたり、退屈しないバス旅だった。
バスから降り、クラスごとに整列。
学年主任から日程の説明を受けた。
「あーあ、勉強づくしはさすがに辛いわね〜。球技大会しか息抜きないじゃない」
ぶつぶつ文句を言う充希。
『まぁ三日間だけだから』と宥めるが、充希のしかめっ面は戻らない。
「着いて早々勉強はないでしょ」
「確かに、ちょっとまったりはしたいよね」
生徒がゾロゾロ入っていくこの教室で、毎回勉強会が行われる。
1日6時間、1科目2時間ずつ、計18時間、勉強に費やすのだ。
「2時間はない、2時間はないよ」
「でも大学行ったら1コマ90分だって春兄言ってたよ。練習だと思えばいいんじゃん?」
「大学の授業と受験生の授業は違うのー!」
どんなに嫌がっても時間は進むもので、さっそく授業が始まった。
忍耐だよ、充希…!!
充希もやって来て、しばらく3人で喋っていた。
時間になり、全員集まったところで目的地行きのバスへと乗り込む。
私は充希と隣の席だ。
その後ろに河西くんと…
「あ、俺工藤!河西と同じサッカー部だからよろしく!」
同じクラスだけど喋ったことがなかった、工藤くん。
少し長めの茶色い髪、片耳に小さなピアス。
どちらかというとチャラい部類に入るのだろう。
「河西、この子だろ?」
「おいやめろよっ」
後ろで二人がコソコソやっているが、あまり気にしないことにした。
「藍、春人さんに送ってもらったんでしょ?」
「うん!今まで通り普通に喋れたよ」
「でしょうね〜。あんたが春人さんと距離置くなんて無理なことだったのよ」
「うん…急いで大人になろうとしたのが間違いだったのかも」
今はこのままで、いいよね。
少しずつ、追いついていければ。
バス内でレクなどが始まり、わいわいしながら目的地に到着した。
途中で休憩を挟んたり、退屈しないバス旅だった。
バスから降り、クラスごとに整列。
学年主任から日程の説明を受けた。
「あーあ、勉強づくしはさすがに辛いわね〜。球技大会しか息抜きないじゃない」
ぶつぶつ文句を言う充希。
『まぁ三日間だけだから』と宥めるが、充希のしかめっ面は戻らない。
「着いて早々勉強はないでしょ」
「確かに、ちょっとまったりはしたいよね」
生徒がゾロゾロ入っていくこの教室で、毎回勉強会が行われる。
1日6時間、1科目2時間ずつ、計18時間、勉強に費やすのだ。
「2時間はない、2時間はないよ」
「でも大学行ったら1コマ90分だって春兄言ってたよ。練習だと思えばいいんじゃん?」
「大学の授業と受験生の授業は違うのー!」
どんなに嫌がっても時間は進むもので、さっそく授業が始まった。
忍耐だよ、充希…!!