10年愛してくれた君へ


帰りに本屋で参考書を買った。


たくさんありすぎて、どれが自分に合うものかわからなかったけれど、売れ筋ナンバーワンと書いてある物を選んだ。


模擬テストが付いているとても便利な参考書。




早速家で開いてみるが…


「果たしてこれは…」


自分の学力がここまで低下しているとは、正直思わなかったよ…


難関大学向けじゃないよね?


そう思って参考書の表紙をまじまじと見るが、そのような事は一切書いていなかった。


切羽詰まって春兄にメッセージを送ろうと、アプリを開く。



「…いや、甘えちゃダメだ」


そういうところ、直さないといけないって思っているのに。


勉強くらい自分で出来るようにならないと!!






「やれば出来る!よしっ!」


気合いを入れる為に腕まくりをして再び問題に取り掛かった。
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