イケメン俺様ホストの、猫可愛がりな溺愛関係

「ところで、おまえって、なんであんなところに捨てられてたの？」

と、顔を覗き込まれる。

「……捨てられてたわけじゃないけど……」

そばに寄ると、お酒とタバコの入り混じった匂いがクン…と香った。

「……ちょっと、住んでた部屋を追い出されて……」

「……追い出されて？…って、やっぱ捨てられたのもいっしょじゃん」

と、ククッと口に手をあてて笑うのに、人の不幸がそんなにおもしろいのかなと感じる。

「……でも、俺に拾ってもらってよかったじゃん。ここには、おまえの好きなだけいていいから」

言って、またニッと笑顔になる。この人、笑うとちょっと印象が変わる……きつい顔が急に柔らかくもなって、なんていうか人懐っこくもなるんだ……。

「…うん…ありがとう」

その笑い顔を見ながら、言う。