イケメン俺様ホストの、猫可愛がりな溺愛関係

「出かけるのに、その服じゃマズイから、おまえは、昨日の服でも着とけ」

「…うん」

Tシャツを脱ぎかけて、彼のボクサーパンツを履いてたことに気づく。

どうしよう…これ…一瞬、そう思って、

とっさにTシャツの裾を引っ張って隠して、目に入らないようにもして、とりあえず見なかったことにした。

自分の服を着て、持ってきたメイク道具で軽く見た目を整えると、

「……もう用意できたか?」

と、彼が現れた。

パールホワイトのカラースーツを着て、白金の短かめな髪をソフトに撫でつけた、たぶん仕事用の格好は、ホストらしい色気にあふれていてドキリとする。

「……そのまま仕事に行くの?」

訊ねると、「ああ」と答えて、

「ゆっくり飯食いたいだろ? 家帰ってたら、時間取られるし。食ったら、俺は店に直行するから」

言って、「行くぞ」と、手が差し伸ばされて、繋いでいいのかな…と、眺めていると、

「…ほら、早くしろよ」

と、ぐいっと手が引かれ繋がれた。



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