イケメン俺様ホストの、猫可愛がりな溺愛関係
「……食べ終わったか?」
「…ああ、うん」
「じゃあ、俺もう行くから。あと、これで服とかいるもん適当に買っとけ」
テーブルにお札を数枚置かれた。
「いいよ…こんな…」
「遠慮とかすんな。猫は、おとなしく飼われてればいんだよ」
と、頭を叩かれた。
伝票を取って、行こうとして、
「ああ、鍵も渡しとくから。俺が帰って来たら、ちゃんと開けろよ?」
鍵を手の平に乗せられて、ニッと笑顔を向けられた。
お店を出て、振り返りもしないで歩いて行ってしまう。
「……やっぱり、冷たいかな…」
さっき見せられたにわかなやさしさと、ニッと笑う顔、そうして振り向くこともない背中と、どれが本物の彼なんだろうと思った……。