イケメン俺様ホストの、猫可愛がりな溺愛関係
金髪……薄く色の抜けた白金の髪と、自分を睨む刃のように鋭い眼差しを見つめる。
「……誰、あなた……」
ぐしぐしと拳で涙を拭いながら、その容貌にかすかに怯えつつ訊くと、
「……俺は、零音(レオン)だ。人に名乗らせる前に、自分の名前を言えよな」
不機嫌そうに答えた。
「……私…私は、美玖(ミク)……」
「ミク?」聞き返して、「だったら、ミィか?」と、言ってきた。
「……ミィ?」
なんのことだかよくわからずに、首を傾げる。
「……猫のミィだよ。おまえ、捨て猫なんだろ?」
と、まるで猫にそうするように、頭をガシガシと撫でられる。
「……捨て猫? 違うもん…猫なんかじゃないし……」
「だって、捨てられた猫みたいじゃん、おまえ」
頭を撫でたまま、ニッと歯を見せて笑う。