イケメン俺様ホストの、猫可愛がりな溺愛関係
「その気にって……」
どうすればいいのか考えつかなくて、うつむいてなぞられた唇をいじる。
「……誘うことも、できないのかよ? 猫だって、甘えて誘ってくるのに」
「……だって、そんなの…わからない…」
下を向いたままの顎に指がかけられて、
「……キスぐらい、うまく誘いかけてみろよ?…今、やり方を教えてやっただろ?」
口が軽く開けられて、今度は舌で下唇を撫でる。
煽られてるのがわかって、その誘いに上手に応えたくて、
唇を押しあてて、舌の先を差し入れてみた。
経験のないキスに、口の中でためらうのに、彼の舌が絡んで纏りついてくる。
手ほどきをするような動きに、付いていこうと絡める内、湿って濡れた音だけが響いて、
「……んっ…」
彼が小さく声を上げると、不意に舌先を引き抜いて唇を離した。