イケメン俺様ホストの、猫可愛がりな溺愛関係
シアンが片手で髪を掻き上げて、
「今日は、店が大盛況でさ、」
と、話し出す。
「客が切れなくて……こいつ、一応ナンバーワンなんで、指名入りまくりで、あっちの卓こっちの卓って飲んでる内に、べろべろに潰れちゃって……」
もう一回、口を開けさせるようにして、水を飲ませて、
「……客の前じゃ酔った素振りもできないし、限界超えてんのにつっぱって飲むもんだから余計にさ……」
と、苦しげに歪む彼の顔を見下ろした。
「……そんで、店終わった後、しばらくバックヤードで寝てたんだよ。けど、いい加減寝かせてもおけなくて、俺が送ってきたってわけ」
と、息を吐いた。
「……そうだったんだ」
彼がなかなか帰らなかった理由がわかった。