イケメン俺様ホストの、猫可愛がりな溺愛関係
「……もしかして、今日店出る前に、レオンとなんかあった……?」
探るようにも訊かれて、にわかに夜の出来事を思い出す。
『…はぁ? わかんねぇこと聞くなよ。……俺に何を言わせたくて、そんなこと聞いてんだよ? 俺が、捨て猫を拾う以外に、どんな理由で連れてきたと思うんだよっ!』
レオンは、あんなに感情的になって、怒って、
「……ちょっと、怒らせたかも…寝る前に……」
と、顔を下に向ける。
「…そっか。……理由は、詳しくは聞かないけど、恋愛感情絡みだよな…」
「……うん」と、小さく頷く。
「……バカだな、こいつは……。自分の感情も、どうにかできないのかよ……」
「……私がいけないの。……つまらないこと、言ったから」
「うん…まぁ、な……レオンの奴が、もっと器用に立ち回れたらいいんだろうけど……こいつ、現実の恋には不器用だからな…」
彼の額にかかる髪を撫で上げるようにして、
「……なんで、うまく恋のひとつもできないんだろうな…」
と、その顔を黙って見つめた。