イケメン俺様ホストの、猫可愛がりな溺愛関係

「……あんな風に、レオンもキスするのかな……」

そう思っていたら、女性の後を付いて彼が現れた。

「……ねぇ、レオン、キスしてよ?」

女性客が、彼に顔を近づける。

「……ん」

目の前で、二人の唇が合わさって、

「…あっ…」

と、思わず声が漏れる。


レオンが気づいて、顔をこちらに向ける。

口を押さえる私に、

「……ミィ!」

叫んで、駆け寄ってこようとするのに、

その場にいたたまれなくなって、駆け出した。

また、止まっていた涙がこぼれてくる。

「……レオンは、私のことなんか、好きでもなんでもない……」

泣きながら、やみくもに走った。


……キスなんか、誰とでもするんだ……。



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