イケメン俺様ホストの、猫可愛がりな溺愛関係

「レオン……」

震える背中に、手をまわす。

「……レオン……」

まわした腕で、彼の身体をきつく抱き締める。

「……だけど、おまえを失うことの方が、もっと恐くて……。……離れたくない……愛してるんだ……」

きつい吊り上がった瞳が、涙を溜めて潤んで、私を捕らえる。

「……愛してる……レオン」

哀しげに揺らぐその目を見つめ返して、応えると、

「……抱いてもいいか?」

ひどくやさしい声音が呼びかけて、

「……いいよ…抱いて…」

返事をすると、ぎこちなく手が肌に触れた。



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