水色

私だって、悲しかったもん。

拓海とまだ付き合ってないとき
私じゃなくて違う人と仲良さそうに話してるだけで辛かったもん。

もちろん、佐々木先輩とキスしている時だって。

泣きながら佐々木先輩は話始めた。

「あんたに何がわかるのよ!私は何も手に入らないの。

好きな物や好きな人。
手に入っても裏切られたり他の人にとられたりした。
それを相談できる友達もいない。

何でよ。何で何も手に入らないのよ。私が何したのよ」

佐々木先輩は泣きくずれた。

私は何も言えなかった。

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